もうどれくらい歩いたでしょう。

あたりは群青色一色から少し白色が混ざってきました。

白色はどんどん勢いを増して、

朝がそこまできていることをみんなに知らせます。

 

トラがアオに言いました。

 

「アオ、毎度素っ頓狂ですまねぇな。」

「いつもチョッとビックリするけどね。

でも大丈夫だよ。ボクは楽しいよ。

それよか兄弟みんなが会えてよかったね。」

「アオ、ありがとうな。」

 

トラがアオの優しい言葉に声をつまらせていると、

ソラが突然歌いはじめました。

 

うたおう 声をあわせて

幸せ みんなにくるまで

青いまきば みんなの ものになるまで

冷たいいずみが わたしたちにもどるまで

うたが力強い風になるまで

 

みんなはその歌がデタラメなので大笑いしました。

それでもソラはかまわず歌い続けます。

 

気がつけばあたりはすっかり明るくなって、

ソラの歌のとおり青空がひろがっていました。




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