ソラは、おいしい牛乳をすっかりなめ終わると、
いつものようにお母さん牛の背中に飛び乗りました。
そしていつの間にか眠ってしまったのです。
「ブルブルブル・・・」
何か物音がしたので目を開けると、
そこにさっきの馬が鼻面を差し出していました。
「ぎゃ〜!」
ソラは、ビックリしてお母さん牛から飛び降り、
全速力で走って、少し離れたところにいた
別のお母さん牛の影に隠れました。
馬は小首をかしげてソラを眺めています。
お母さん牛が言いました。
「ソラちゃん大丈夫よ。この方優しいみたいよ。」
イラスト:(C)'あ'
ソラが少し安心したので、
それまで逆立っていた毛もスーッと元の毛並みに戻りました。
チラッと馬の方を見ると、
所在なさげにその足許に視線を落としています。
ソラは決心するとそちらに歩き出し、
「もうビックリさせないでよね。」
と少し笑いながら苦情を言いました。
馬はホッとして、
「ゴメンね。おどかすつもりじゃなかったんだ。」
そう言ってあやまり、
「ソラちゃんって言うんだね。ぼくはアオだよ。」
と紳士的に自分から名前を言いました。
ソラは第一印象のとおり、
他のサラブレッドとは違うなと思いながら、
「いいのよ、『ちゃん』なんて付けなくて、
わたしも『アオ』って呼び捨てで呼びたいから。」
とソッポを向いて言いました。
そしてそうっと横目でアオを見ると、
そこにはいっぱいの笑顔がありました。
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